CFRP・カーボンの試作コストについて Vol.4対応可能な企業・サマリー

イントロ

前回までのVol1~Vol.3を通じて、CFRP・カーボン試作におけるコストについて具体的なイメージを持って頂けたでしょうか。

概要

この最終回Vol.4では実際にどのような企業で製作対応できるのか、について解説します。

対応可能な企業について

まず、どの企業で対応できるかについてです。カーボン製品の試作は製作品の形状や大きさ、特性、生産時の物量やコストによって最適な成形方法が異なり、設備保有の有無によって対応可能な企業が分かれます。

オートクレーブ成形法の場合

オートクレーブ設備内寸が製品最大サイズとなります。オートクレーブ設備においては「大は小を兼ねる」なので、当社は大型のオートクレーブ(Φ3m x L6m)を保有し大型製品が製作可能な環境を整えています。また、試作や中/量産などボリュームによっても対応企業が分かれるところであり、一般消費財/スポーツ/レース部品/航空宇宙防衛/医療福祉/芸術作品などの領域によっても対応企業(認証取得や得意、強みとしている企業)が分かれます。そして材料に指定がある場合は、使用する炭素繊維メーカーによって対応可能企業が分かれています。

オートクレーブ

①芦田製作所 大型オートクレーブ φ3m x 奥行6m 温度MAX 200℃:圧力MAX 1.0Mpa

②芦田製作所 高圧オートクレーブ φ1.15m x 奥行 1m 温度 MAX 400℃:圧力 MAX 2.0MPa

サマリー

以上、Vol.1~4までCFRP試作におけるコストについて解説しました。ここで、おさらいです。

おさらい

その1

品物を作るためには、構造設計・成形型・製造設計・製造とイニシャルコストがのってくる。

その2

品物であるため、型やプリプレグなどの材料歩留まりも非常に悪い。

その3

異方性を考慮した設計により自由度がある分、金属の様な\〇〇〇/kgという表現ができない。参考までに・・→一般的なプリプレグ素材を重量換算すると、約¥12,000/kgというイメージです。

その4

製品を作るプロセスにおいて多くの設備環境が必要となる点。製造工程も煩雑で、ものづくりを人の手を介して行われる工程が多く、製造コスト高につながっている。

コストの話をするとデメリットが多いように感じますが、単に部品コストが高いから使えない!ということではなく、周辺機器なども含めた一体構造化や軽量化によって少部品化や省エネルギー化、低輸送費、省スペース化などのトータルコストや利点を踏またうえで、カーボン・CFRP製品の採用をじっくりご検討頂きたいと思います。

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