CFRPリサイクル

イントロ

最近メディアで『FRP・GFRP・CFRP』・複合材料・軽量化の用語を聞くことが多いと思います。「金属に代わる軽くて強い素材」という紹介を見ることもあります。いったいどんな素材なのでしょうか。

複合材料の代表格『FRP』とは

繊維強化プラスチック(FRP)は繊維を強化材として使用したプラスチックです。ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)はその名のとおり、ガラス繊維で強化されたプラスチック(Glass Fiber Reinforced Plastics)の略で、GFRPはFRPの一種です。使用する繊維がカーボンであればC、ガラス繊維であればG、アラミド繊維であればAが頭について呼称されます。強化繊維と樹脂(プラスチック)を組み合わせて使用することから、『複合材:Composite』や『複合材料:Composite Material』と呼ばれます。ここでは、CFRPのリサイクルについて解説します。

CFRPのデメリット

「軽くて、強い」という特徴から、さまざまな業界で注目されているCFRPですが、メリットばかりではありません。素材コスト:CFRP自体のコストもありますが、CFRPなどの繊維強化プラスチックは、繊維の方向に強度が依存する異方性材料です。そのため、製造時の材料歩留まりが悪かったりすると、プリプレグを冷凍保管していても半年程度でメーカーによる使用期限が切れ廃棄することになるなど課題が多い素材です。

製造が煩雑でコスト増につながっている、量産化が難しい、素材のリサイクルなど、まだまだ課題が多い素材です。

 

CFRPのリサイクル

CFRPリサイクルの際に回収する廃材について解説します。下図は、CFRP製品の代表的な製法『オートクレーブ成形』のワークフローです。工程ごとに、未硬化状態の廃材や成形済みの廃材が排出されます。製品や構造・用途などによって、使用する繊維や樹脂も異なるため一様の廃材が回収できないこともネックになっています。図左側の硬化前の廃材では、材料を保護するための保護フィルムや台紙が一緒に排出されるためCFRPだけを回収することが難しい、という実情もあります。硬化済みのCFRPでは、CFRPへ機能を付与するためにGFRPやAFRPが含まれていたりして、金属部品をインサートして複合化させる製品も多いので、CFRPだけを回収することが難しいこともリサイクルでネックになっている一つの要因です。

サマリー

今回はCFRPリサイクルについて解説しました。日本においてもリサイクルCFで事業化を目指す企業を目にする場面が増えています。当社でもそのようなメーカーとコラボレーションをして、廃材の利活用やリサイクルCFRPの可能性を模索しています。「廃材が出てしまうのは仕方がない。」ということではなく、どうすれば廃材を減らせるのか・利活用ができるのかという視点で、当社でできることを身近なところから始めています。

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