イントロ
2023年4月25日~27日にフランスのパリ （Paris-Nord Villepinte展示会場）でカーボンファイバー(CFRP,CFRTP)をはじめとする世界最大級の複合材料展示会JEC World 2023が開催され、今回は当社も視察を行いました。
概要
当社は本展示会に、技術力のPRを目的として2012年-2019年まで毎年連続で出展していました。ここ3年間は新型コロナウイルスの影響により渡航、出展を自粛していましたが、久々に現地を視察訪問し欧州のトレンドや取り組み事例などを体感することができました。今回は、当社視点でのJEC World 2023を紹介します。
開催概要
2022年実績には、来場者数：約33,000人・出展社数：1,300社・展示面積：72,000sqmとあり、かなり大規模な展示会であることがわかります。新型コロナウイルス前の2019年には、約45,000人が来場していた展示会なので、今年の会場は更に増えた様子が見られ、徐々に来場者数が戻ってきている印象を受けました。
渡航に際して
現在発生している有事的な状況から、日本（成田）発→パリ（シャルル・ド・ゴール空港）着の飛行経路が変更されていて直行便ではありましたが往路は15時間弱もかかる長いフライトになりました。
日本への入国に際しては、ワクチン接種証明書の提示など、まだ事前に色々と手続きが必要な状況でした。
Hall-5
Hall-5(Floor Map青いエリア)は、主に素材関係の大型ブースやAdditive Manufacturingなどの3D Printer関連、入口向かって左にはNatural Fiber関連や各国のパビリオンがレイアウトされていました。一番奥には“Industry Planet”のエリアで、天然繊維などを用いた製品が展示されていました。itive Manufacturingのエリアでは、ロボットやCNC設備などによる実演が行われプロセスを体感することができます。
Hall-６
Hall-6(Floor Map緑のエリア)は、設備やプロセスなどの企業から、会場右側には国別のパビリオンが集合しています。日本のパビリオンもこちらのエリアに出展がありました。
一番のメインは、会場奥のInnovation Awardエリアです。今年のFinalistとAward受賞者が紹介されています。今回の展示はポスターでの紹介のみだったので少し残念でしたが、日本企業が1社Award受賞、２社がFinalistに選ばれていました。
Mobility Planet
会場の左奥にMobility Planetコーナーが設けられ各種モビリティの先進的な取り組み事例が紹介されていました。
実機展示
Hall6の大型ブースでは、実機の展示も多く見応えがありました。eVTOL（電動垂直離着陸機）も数社の実機展示があり、CFRPなどの複合材料が多く使われていることがわかります。
JEC Award 受賞
当社は2016年に本展示会でBetter LivingのカテゴリにてInnovation Awardを受賞しました。
サマリー
今回は、JEC World 2023の会場視察について紹介しました。会場は非常に広く、すべての企業をじっくり見るには、３日間ひたすら歩き続ける覚悟が必要です。トレンドというと、出展を開始した2012年あたりは、航空機に熱可塑大型構造品を！という流れから、自動車のモノコックなど構造部品をRTMなどのプロセスで一体構造で！などなど、年々変化を肌で感じることができていましたが、久々の視察ということで変化は掴みづらい印象でした。が・・間違いなく“サスティナビリティ”はメインのトレンドになっています。トレンドというより、欧州では当然のように素材やプロセス・最終製品・使用後のリサイクルやリユースまで一貫してプロジェクトを作り上げる文化の連携が機能している印象を受けました。日本においては、中小企業などが単体で完結させることは難しいため、企業間連携などのネットワークで素材→製品→リサイクルのサーキュラーエコノミー化と、持続可能な事業を創出することが今後の重要なファクターになってくるように感じます。当社では、これまで出展ベースでJECに参加していたため今回のように会場視察のみで、じっくりブースを歩き回り見ることができたのは、大変貴重な機会でした。次回2024年は3月初旬に開催されます。当社も再出展に向けて、気持ちを新たにして準備を進めていきます。来年のJEC World 2024では、是非とも当社ブースにお越しください！
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UCHIDAについて - 創業55年
当社では、FRP・GFRP・CFRPを用いたCFRP成形加工メーカーとして多くの技術ノウハウを活用し、設計・解析から製造、二次加工・アッセンブリ、塗装、品質保証、試験までワンストップに対応しています。
UCHIDAの設備
UCHIDAではお客様の高度な課題にも対応できるように最先端の設備を導入しております。
DMG森精機 - VS1000/40/2050
X軸：2,050mm（ストローク） ／ Y軸：1,000mm ／ Z軸：600mm ／ テーブル作業面：2,250×1,000mm
芦田製作所 - AUTO CLAVE 2号機
サイズ：Ø1,150×1,000mm ／ 使用温度：常温〜400℃ ／ 設計圧力：2.0Mpa（最高使用圧力） ／ 真空方式：バック吸引方式 ／ 真空口数：5個
芦田製作所 - AUTO CLAVE 3号機
サイズ：Ø3,000×6,000mm ／ 使用温度：常温〜200℃ ／ 分布精度：±2.5℃以内 ／ 昇温速度：4.0℃/分（空炉） ／ 冷却速度：4.0℃/分（空炉） ／ 設計圧力：0.99Mpa（最高使用圧力） ／ 常用圧力：0.7Mpa以内（メーカーから指定がなければ0.3Mpa位） ／ 圧力精度：±0.02Mpa（０〜0.99Mpa/cm²の圧力設定に対して） ／ 昇圧精度：0〜0.03Mpa/min ／ 圧力源：圧縮空気（常用時） ／ 真空方式：バック吸引方式 ／ 真空口数：10個
オーブン
サイズ：W1,000×H1,000×D1,000mm ／ 温度範囲：環境温度+20〜300℃ ／ 昇温能力：環境温度（20〜40℃）〜300℃まで/45分以内 ／ 真空方式：バック吸引方式 ／ 真空口数：10個
エスペック - 恒温恒湿槽
インストロン - 万能試験機5958
オーブン
サイズ：W7,000×H3,000×D2,000mm ／ 温度範囲：環境温度+20〜300℃（MAX） ／ 昇温能力：環境温度（20〜40℃）〜300℃まで/60分以内 ／ 真空方式：バック吸引方式 ／ 真空口数：10個
NEO
X軸：4,000mm（ストローク） ／ Y軸：2,000mm ／ Z軸：1,200mm ／ C軸：0度〜±270度 ／ B軸：0度〜±110度 ／ テーブル作業面：4,000×2,000mm
【開発】
3Dプリンター | Markforged
塗装ブース
各種塗装・クリア仕上げ等は、専用の塗装ブースで行っています。
接着・仕上げ・コーティングルーム
型や成形物の表面処理・トリミング・穴明け・接着等の仕上げ工程は専用ブースで行っています。
東芝 - マトリックスアイEX （超音波探傷器）
Matrix-Arrey：32
AMETEK CREAFORM MetraSCAN750 Elite（3Dスキャン）
• 検査室 オリンパス - 倒立顕微鏡
オーブン
サイズ：W450×H450×D450mm ／ 温度範囲：環境温度+50〜650℃ ／ 昇温能力：環境温度+50〜650℃/120分以内
カッティングプロッター
テーブル作業面：W1,500×L3,500mm
島精機製作所 - カッティングプロッター
KUKA - ロボット
Krauss Maffei - エポキシ樹脂注入機
Resin 60ℓ ／ Hardener 25ℓ
Krauss Maffei - 630t プレス機
W1,200×L1,500×H1,700mm ／ Power Unit：Vacuum valve×2 ／ Air valve×5 ／ Hydraulic valve×5
DMG森精機 - NV5000B/40
X軸：1,020mm（ストローク） ／ Y軸：510mm ／ Z軸：510mm ／ テーブル作業面：1,320×600mm
大型クリーンルーム
JIS B 9920 清浄度クラスの上限濃度（個/立方メートル） ／ クラス5：100,000m³ ／ 室容量：256m²（16,000×16,000mm） 760m²（16,000×16,000×3,000mm） ／ 室内温湿度条件：温度 23℃±3℃ 湿度 65%以下 ／ 外気条件：夏期 温度35℃ 湿度 70%以下 ／ 冬期 温度-5℃ 湿度 40%以下
CAD / CAM
CATIA V5：2台 ／ THINK DESIGN：1台 ／ MASTER CAM：4台 ／ その他 3D/CAD：3台 ／ その他 2D/CAD：5台
Markforged - 3Dプリンター
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